
こんにちは、雪月あきら(@snowmoon0328)です。
「アクション系で奥深い戦闘システムのゲームがやりたい!」
そんなあなたにおすすめなのが『スターオーシャン Till the End of Time ディレクターズカット』(スターオーシャン3)
シリーズを通して戦闘システムに定評がありますが、本作では爽快感と戦略性を両立させており特に奥深いものとなっています。
バトルを重視する方には特におすすめですよ!
魅力的なキャラクターや豊富なやりこみ要素など、様々な魅力がある作品です。
一方でストーリーは賛否が分かれるところも…。
そんなスターオーシャン3の感想を書いてみました!
本記事はPS4版のレビュー記事となります。
- 3すくみが重要なアクション戦闘
- 重大な真実が明かされるストーリー
- やりこみ要素も多数存在
目次
作品情報
製品名:ULTIMATE HITS HD スターオーシャン3 -Till the End of Time- ディレクターズカット
※PS2版は「3」は付きません。
対応機種:
- プレイステーション2
- プレイステーション4
※赤字は筆者がプレイしたバージョン
ジャンル:ロールプレイングゲーム
発売元:スクウェア・エニックス
開発元:トライエース
発売日:
- PS2版:2004年1月22日
- PS4版:2017年3月31日
CERO:B
PS2版との違い

- 解像度の向上
- トロフィー機能の追加
- シェア機能に対応
- リモートプレイに対応
本作はこのように解像度の向上や機能の追加が行われましたが、どちらかというとゲームアーカイブスに近い移植作品です。
そのため、セーブ時などのテキストはPS2版当時のままです。
評価点
爽快なアクション戦闘

スターオーシャン3は戦闘システムが熱い!!
アクション系の戦闘システムの中でも特に奥深いと感じました。
個人的に今までプレイしたRPGの中でも上位に入るほど戦闘が楽しいです!
3D空間を高速で駆け回りながら必殺技を叩き込む爽快感がたまりません!
本作の戦闘システムには3すくみが存在します。
- 小攻撃は相手の大攻撃を潰せる
- 大攻撃は相手のプロテクトを壊せる
- プロテクトは相手の小攻撃を弾きつつ、カウンターオーラで反撃できる
ただ闇雲に攻撃するだけでは手痛い反撃にあってしまうところが緊張感があって気に入りました!
何もせず止まっていれば相手の小攻撃をプロテクトで弾けるので、時には止まってみることも重要ですよ!
バトルスキル(技)は小攻撃か大攻撃にセットでき、ボタン長押しで発動可能。
技にはキャンセルボーナスが存在します。
通常攻撃→小攻撃技→大攻撃技→小攻撃技→大攻撃技
というように順番に発動することでダメージ倍率がアップするんです。
最大で300%まで上昇するので、上手く繋げられれば大ダメージを与えられて超爽快ですよ!
また攻撃やプロテクトにはGutsゲージが必要です。
強い技ばかりをセットしているとすぐにガッツが切れてしまうので、セットする技の組み合わせにも気を配る必要があるんですよ。
(Gutsゲージは止まっていればすぐに回復します)
また、本作は物理系の技を使用する場合はHPを消費しますし、MPが切れても戦闘不能になります。
敵によってはMPを削る技を使用したほうが簡単に倒せるなんてことも!
これらのリソースを管理する必要があるので、アクション系の戦闘システムとしては戦略性もかなり高くて楽しめました!
桜庭統さんのBGM

スターオーシャン3の音楽もシリーズお馴染みの桜庭統さんが手掛けられました。
本作のBGMはなんと生演奏!
生のオーケストラやバンド演奏で物語やバトルを盛り上げてくれますよ♪
まだシンセサイザー音源の作品が多かったPS2版発売当時にほとんどのBGMを生演奏で収録されたことに驚きました!
戦闘曲に定評のある桜庭さんですが、本作も例外ではありません。
通常戦闘は1曲ですが、非常にクオリティが高くて最後まで飽きることはありませんでした!
サビのメロディが熱い!
ボス戦の曲も豊富です。
特にアルベル登場時やクロセルというドラゴンのボス戦で流れる曲がめちゃくちゃ熱い曲調でお気に入り!
バンド演奏の戦闘曲が多いのですが、ストーリー後半から流れるオーケストラ調のボス戦BGMも「これまでの戦いとは違うんだ!」と感じられて熱くなれました!
魅力的なキャラクター

本作はキャラクターを重視する方にもおすすめですよ!
主人公のフェイトはやや賛否が分かれるものの、個人的にはちょっと腹黒さを感じる部分も好きになれました(笑)
あと某ガンダムの主人公と色々似ているところも。
ヒロインのソフィアも守ってあげたくなります。
他にも、
- 明るさが魅力の少女スフレ
- 頼れる兄貴分のクリフ
- 美しき隠密のネル
- 怖いもの知らずの少年ロジャー
- 強烈な言葉遣いが魅力の剣士アルベル
- 重要な設定を抱えたキーパーソンのマリア
このように魅力的なキャラだらけ!

ただし、本作はシリーズの特徴でもありますが、全員を仲間にすることはできません。
フェイト、ソフィア、クリフ、マリアとディレクターズカット版で追加された2人は固定ですが、残りは2人しか仲間にできないんです。
欠点にも思えるかもしれませんが、どのキャラを仲間にするのかを選ぶ楽しさがあると感じました。
どのキャラも魅力的なので迷ってしまいますけどね!
当時としては美麗なムービーと背景グラフィック

僕はPS2版をプレイした当時、あまりにも美麗なムービーに感動してしまいました!
特にオープニングムービーはSFもののRPGとしてのワクワク感が詰まった素晴らしい出来栄え!
画質は当時のままですが、今見ても凄く気合が入ったムービーだと感じました。

背景のグラフィックも当時としてはなかなかのクオリティ!
特に町やダンジョンのグラフィックは細かい部分までしっかり作られています。
宇宙船の中や終盤のダンジョンもとても綺麗!

キャラのグラフィックは粗さを感じたところもありました。
しかし、イベントシーンのモーションや感情表現はしっかりと作られています。
カメラワークも凝っているので、演出でしっかりとカバーできていると感じました!
二転三転するストーリー

本作のストーリーは後述のように批判されることも多いのですが、個人的には楽しめました!
バカンスを楽しんでいたら、その惑星がいきなり襲撃され大ピンチ!
脱出ポッドで未開惑星に不時着したらそこでも事件発生。
救出されたと思ったらまた襲撃されて別の未開惑星に不時着。
争いに巻き込まれて手を貸すべきか選択を迫られる。
このように二転三転するので飽きることなくストーリーを楽しめました!
前作では宇宙に出るシーンが少なく、SF要素も後半に集中していたので「星の海」の名を冠したSF作品としては物足りないと感じた部分もありました。
本作では何度か宇宙船で移動したり宇宙ステーションを探索したりとSF作品としての魅力が強まってますよ!
終盤では衝撃の事実が明らかになります。
この事実は非常に賛否が分かれるのですが、個人的にはそういうのもアリなのではないかと思ってます。
豊富なやりこみ要素

トライエース作品はやりこみ要素が豊富ですが、それは本作も同様です。
- アイテムクリエイションで最強武器の作成
- 隠しダンジョンの攻略
- ラスボスよりはるかに強い隠しボスの撃破
- 戦闘中様々な条件を満たすことで手に入るバトルコレクション
- 高難度モードへの挑戦
1つの作品をとことんやりこみたい方にもおすすめの作品ですよ!
不満点&気になったところ
移動が面倒

本作は移動速度はむしろ速いほうなのですが、それでも移動が面倒に感じました。
ワールドマップではなくFF10のように街道を渡っていく形式なのですが、一瞬で好きな街に行けるシステムが無いのです。
(特定の区間だけは馬車で移動できますが)
本作は町の数がそこそこありますし、端から端まで行こうとするとかなりの時間がかかるのでファストトラベル的な要素が欲しかったです。
特にラストダンジョンまでの道のりは非常に長く、道中には道具屋やワープゾーンがありません。
おまけにラスダンに行くルートで寄る村や町では、回復アイテムであるベリー系アイテムが売ってないところもあるんです。
アイテムが尽きて補給したい場合はその長くて複雑な道を徒歩で戻らなければならないので非常に面倒だと感じました(泣)
アイテムクリエイションの複雑化

スターオーシャン3のアイテムクリエイションは非常に複雑です!
僕は何度か挑戦しましたが、システムをよく理解できず挫折しました(泣)
おまけに工房でしか行えない上に、各地に存在する有能なクリエイターと契約する必要があるので手間がかかるんですよ。
2のようにシンプルなシステムにして、どこでも行えるようにしていただきたかったです。
複雑な分、しっかりと理解すれば非常に強力な武器を作れるんですけどね。
本作の隠しボスは物凄い強さだという話を聞いたので、やりこむのであればアイテムクリエイションをしっかりと理解する必要がありますよ!
ヒートアップゲージが壊れやすい

バトルをしているとヒートアップゲージが上昇していき、これが溜まれば経験値やお金UPなどの様々な恩恵を得られます。
ところがこのゲージ、めちゃくちゃ壊れやすいんです!
- 操作キャラが戦闘不能になる
- 操作キャラが敵のクリティカルヒットを受ける
- 戦闘から撤退する
- ゲームを終了する(セーブされません)
これらのうちどれかを満たすと壊れます。
特に問題なのがクリティカル!
終盤は避けにくい上に多段ヒットする攻撃を連発してくる敵が多いのでどうしてもクリティカルダメージを受けてしまうんですよ。
そのためゲージを維持するのは至難の業。
ノーダメージなんてよほど上手くなければ無理ですし、クリティカルは運も絡みますからそれで壊れてしまうのは理不尽に感じました。
本作の経験値稼ぎはこのヒートアップゲージのボーナスを前提にしているところもあるので、せめてクリティカルヒットで壊れるのは勘弁していただきたかったです。
シリーズ全体に影響を与えるストーリー展開(ネタバレ注意!)

スターオーシャン3のストーリーは非常に賛否が分かれます。
無印版は発売当時このストーリー展開のせいで結構叩かれていた記憶がありますからね。
フリーズバグのせいでもありますが。
上述した通り、前半のストーリーは悪くありませんし、後半で明らかになる衝撃的な設定もSFものの作品ならたまにある展開ではあります。
問題なのはその設定がシリーズ全体に影響を与えるということ。
スターオーシャンシリーズは初代からずっと同じ宇宙が舞台です。
4以降も繋がっているので、本作をクリアしてからプレイしたら「ああ、この重要シーンも実は○○○○なんだな…。」と思ってしまうことでしょう。
この展開をやるのであれば、過去作との繋がらない世界にすれば良かったのではないかと思います。
まとめ

- アクション系の戦闘システムが好き
- SFものの作品が好き
- やりこみ好き
- 過去作品のストーリーが好き
- 面倒くさがり
『スターオーシャン Till the End of Time』は、数あるRPGの中でも上位に入るほどバトルを楽しめました!
やりこみ要素も豊富なので、システム面を重視する方なら特に楽しめるでしょう。
キャラも魅力的なので、誰を仲間にしようか迷ってしまうこと間違いなし!
個人的にはストーリーも楽しめたのですが、過去作品や4以降の作品が好きであるほど本作の設定が受け入れられないかもしれません。
また、画質や一部の機能追加以外はほぼベタ移植なので、今プレイすると煩わしさを感じた点も多く存在します。
そういった要素が気にならない方なら楽しめるでしょう!
プレイ時間:32時間
個人的評価:A