
こんにちは、雪月あきら(@snowmoon0328)です。
「ジブリのような世界を冒険したい!」
そんなあなたにおすすめなのが、レベルファイブの大作RPG『二ノ国II レヴァナントキングダム』
前作はあのスタジオジブリ制作のアニメムービーが収録されて話題になった作品です。
本作はスタジオジブリは直接的には関わってませんが、百瀬義行さんのキャラクターデザインと久石譲さんの音楽によってジブリ作品のような世界観は受け継がれていますよ!
僕は本作の最初のPVを見てジブリ風の世界観と美麗なアニメ調グラフィックにワクワクさせられました!
広大なワールドマップやオーケストラBGM、取っ付きやすい戦闘システムなど、RPG好きとしては心躍る要素がたっぷりと含まれていますよ!
ただ、かなり気合を入れて作られている反面、粗さを感じた部分も数多くある惜しい作品でもあります。
そんな二ノ国2の感想を書いてみました。
二ノ国2は前作未プレイでも問題なく楽しめます。
所々に前作で出てきた要素もあるので、前作をプレイした方なら更に楽しむことができるでしょう!
- ジブリ風のファンタジー世界
- アクション性の高いバトルシステム
- 世界中からキャラをスカウトして国作り
目次
作品情報
製品名:二ノ国II レヴァナントキングダム
対応機種:
- プレイステーション4
- ニンテンドースイッチ
- Windows(Steam)
ジャンル:RPG
発売&開発元:レベルファイブ
発売日:2018年3月23日
CERO:B
評価点
美麗なアニメ調のグラフィック

二ノ国2も前作同様トゥーンレンダリングによるアニメ調のグラフィックです。
前作の時点で綺麗なグラフィックでしたが、本作ではよりアニメに近付きました!
アニメ調グラフィックのゲームは数多くありますが、二ノ国2のグラフィックは当時発売されてたアニメ調ゲームの中では上位に入ると感じました!
キャラクターの表情付けが前作よりも柔らかくなり、ムービーシーンでは活き活きとした感情表現を見せてくれますよ!
背景グラフィックや魔法などのエフェクトもとても綺麗♪
美しい町並みとワールドマップ

前作同様、ジブリ映画に出てきそうな独特なデザインの街が多いのが二ノ国2の魅力です。
町1つ1つがとても作りこまれているので歩いているだけでも楽しく感じました!
住人もたくさんいるので賑やかな雰囲気もしっかりと表現されてますよ!

そして本作で特に評価すべき点なのがワールドマップの存在!
本作では今の時代ほとんど見かけなくなったワールドマップが採用されました。
個人的にワールドマップが存在するRPGが好きなので嬉しかったです!
数あるRPGの中でも特に広大さを感じられました!

飛行船が手に入れば世界中を探索することが可能です。
今まで取れない場所にあった宝箱も難なく取ることができますよ!
ワールドマップにはストーリーには関係ないダンジョンがいくつも存在します。
思わぬ発見があるかもしれないので、すみずみまで探してみるのも楽しいですよ!
百瀬義行さんのキャラクターデザイン

数々のジブリ作品で活躍された百瀬義行さんのキャラクターデザインはとても気に入りました!
パーティキャラはもちろん、道中で出会う人物たちもジブリ映画に出てきそうなデザインなので違和感はありません。
特に主人公のエバンくんのデザインはとても可愛らしくてお気に入り!
もうひとりの主人公であるロウランもクールな感じのデザインがカッコいい!
後述の問題点もありますが、不快なキャラはいなかったので安心して冒険できました。

エスタバニアにスカウトできる人材は一人ひとり固有のグラフィックです。
ストーリーには関わらないキャラもしっかりとデザインされているところが凄いですよね!
久石譲さんの音楽

二ノ国2でもスタジオジブリ作品でお馴染みの久石譲さんが音楽を担当されました。
フルオーケストラの演奏はとても豪華で大迫力!
メインテーマは前作のものがアレンジされており、タイトル画面、ワールドマップ、エスタバニアなど様々なところでそのフレーズを聴く事ができます。
個人的にはゴロネール王国の曲と守護神戦の曲が特にお気に入り♪
音楽家をスカウトできれば劇場で本作の音楽を鑑賞することもできますよ!
取っ付きやすいアクション戦闘

二ノ国2はアクション戦闘!
前作の戦闘はリアルタイム要素のあるコマンドバトルでしたが、独特すぎるシステムでやや好みが分かれていました。
(個人的には好きですが)
本作ではシンプルなアクション戦闘になり、より直感的にキャラクターを動かすことができますよ!
複雑な操作はないので、多くの方が楽しめるものとなっています。
MPは近接攻撃をすることで貯まるようになったので、前作のように仲間キャラが特技を勝手に使いまくってMP切れを起こす心配も無くなりました。
仲間キャラのAI自体も前作より賢くなってますよ!
近接武器は1人のキャラクターにつき3つまで装備可能で、状況に応じて武器を切り替えて戦うことができます。
属性を持った武器を複数装備しておけば、様々な敵に対応することができますよ!

本作の戦闘で特徴的なのが「フニャ」による支援です。
フニャのリーダーは最大4体まで編成でき、一人ひとり所持スキルが異なります。
攻撃スキルを持つフニャを多めに入れて猛攻撃を仕掛けたり、回復スキルを持つフニャを多めに入れて安全に戦ったりと、編成によって様々な戦い方ができるところが面白いんですよ!

一部のボス戦では「守護フニャ」が出現します。
通常戦闘には無いギミックがあるので、普段とは違った戦い方ができる点が魅力なんですよ!
バリアで強力な炎攻撃から守ってくれたり、マシンガンのようなもので攻撃してくれたりと様々です。
ボス戦が毎回同じような戦い方にならないところがいいですね!
中毒性の高いキングダムモード

本作で最も特徴的なのが国作りシステム「キングダムモード」です。
世界中からキャラクターをスカウトしてエバン君たちが作った王国エスタバニアで働いてもらいます。
主にサブクエストをクリアすることでキャラをスカウトできるので、サブクエストを積極的に受けたくなりましたよ!
この国の通貨である「キングダムゴールド(KG)」を消費することで施設を建設したり、商品開発などの研究を行うことができます。
そして施設の建設や研究を行うと国力という数値が上昇します。
KGは時間経過で税金として支払われるのですが、国力が上昇すればするほど早く貯まります。
つまりKGを使えば使うほど国が豊かになり、KGの貯まる速度が上昇するのです!
短時間でたくさんのKGが貯まっていく快感がたまらなくてやみつきになってしまいました!

キングダムモードで商品開発をすれば便利な道具がたくさん雑貨店に並びます。
武器や防具はもちろん、料理や魔法なども開発して購入できるように!
サブクエストや商品開発で必要な各種素材アイテムも自動で収集してくれます。
王国を開発すればするほど快適に冒険することができますよ!
戦略的に戦える進軍バトル

ストーリーではたびたび軍隊を編成して広大なワールドマップで大勢の敵と戦うリアルタイムストラテジー風バトル「進軍バトル」が挿入されます。
各部隊はそれぞれ使用する武器が決まっており、相性の良い武器で戦えば格上の敵部隊にも負けません。
低レベルの状態でも格上の敵を倒せるのはなかなか爽快でした!
遠距離武器の部隊だけを集めて遠くからチマチマ削るという戦い方もできますが(笑)
戦闘前にKGを消費することで自軍を強化したり、敵が建てた矢倉や大砲、拠点を壊して奪うことも可能。
このように様々な戦略があるところが進軍バトルの魅力です!
快適なゲームプレイ

二ノ国2は美麗なグラフィックで、町やワールドマップが作りこまれているのにも関わらずロード時間が短めです。
グラフィックが向上した分、ロード時間が増えてしまうゲームをよく見かけるので驚きました!
第二章からテレポート魔法で一度チェックしたワープポイントにいつでもワープすることができます。
町やダンジョンには複数のワープポイントがあるので、広い町でも移動で苦労することはありません!
ダンジョンを探索している時にアイテムが足りなくなったりKGを回収したくなった時も、ワープポイントをチェックしていれば気軽に戻ることができますよ!
PS4版はフレームレートが60fpsなので滑らかに動くところも嬉しいポイント!
(Switch版のフレームレートは未確認です)
アクション戦闘なので動きの滑らかさは大事ですね♪
イベントシーンがフルボイスでない点は賛否が分かれそうですが、イベントを早く進めることができるという利点があります。
もちろん重要なシーンはフルボイスのカットシーンが挿入されますよ!
豊富なやりこみ要素

二ノ国2に登場する武器は同じ名前でもそれぞれ性能が違います。
レアリティが高いほど攻撃力が高くなりますし、武器によっては属性や特殊効果が付いていることも。
本作は敵がよく武器を落とすので、より良い性能の武器を求めてバトルしたくなりました!
ハック&スラッシュが好きな方には特におすすめの作品です!
世界各地に存在する「魔瘴気モンスター」はかなりの強敵!
しっかりとキャラを成長させて挑まなければすぐにやられてしまうでしょう。
討伐できれば貴重な武器などのアイテムが手に入りますよ!
「夢幻迷宮」のように本編とは無関係のランダムダンジョンも数多く存在します。
本編のボス戦だけでは物足りないという方も楽しめることでしょう!
不満点&気になったところ
ストーリーに難あり

二ノ国を統一するために各国を回り、「ブラハバンの約定」という同盟を締結させるのが二ノ国2のストーリーです。
各国で起こっている問題を解決して約定を締結させるのですが、どの国でも話の流れがワンパターンに感じました。
どのキャラも物分かりが良すぎる!
第一章では守られていたエバン君が第二章からなんの説明もなく戦えるようになったり、伏線もなく都合の良い道具が登場したりとご都合主義な展開も多いです。

また、最初のクーデターで主人公の大切な人が死んでしまうというレベルファイブお決まりの展開があるのですが、その大切な人との描写が不足していると感じました。
出てきたばかりのキャラがいきなり亡くなっても感情移入はできません。
プレイヤーに感情移入させたいのであれば、クーデターの前にその人との関係をしっかりと描写するべきでしょう。
せっかく世界観、音楽、システムが魅力的なのにシナリオでケチがついてしまうのはとても勿体無く感じました。
レベルファイブは実力のある脚本家を雇って頂きたいです!ホントに!
まあ社長は自分で書きたいんでしょうけど。
キャラに魅力がない

この記事は本作をクリアした2018年に投稿し、2022年にリライトしました。
そのリライトを行なっているときに正直こう思いました。
「二ノ国2のキャラってどんな感じだっけ?」
そう、本作はキャラの印象が薄い!
プレイしていた頃は「パーティに嫌なキャラがいなくて安心だな♪」と思っていたのですが、今思えば毒にも薬にもならないキャラばかり。
主人公のエバンも当時は「エバンきゅん可愛い♪」とか思いながらプレイしてましたが、よくよく考えると可愛い以外の魅力あったかなと思ってしまいました。
むしろアルフィニーの死からの立ち直りが異常に早かったり、父の仇である人物への最終的な対応といい、人間味を感じません。
(好きな方ごめんなさい)
それ以外のキャラは申し訳ないのですが、見た目以外ほとんど覚えてません(汗)
普通RPGをプレイしたらある程度年数が経ってもどんなキャラか覚えているものなのですが、たった4年で忘れてしまうほどキャラが薄いと感じてしまいました。
全ての創作物はキャラが最重要だと思っている僕にとってこれはかなりの減点要素です。
砂漠や雪山にも集落が欲しかった

ワールドマップには砂漠や雪山がありますが、人が住んでいる集落は存在しません。
(前作にはありました)
せっかく広大なワールドマップなのですから、もっと町を増やしていただきたかったです。
本作の街はどれも作り込まれているので、同じクオリティで街を増やすのが大変だったのかもしれませんけどね。
アクション戦闘としては惜しい部分も

本作のアクション戦闘は取っ付きやすさが魅力ですが、惜しい部分もあります。
攻撃後やフニャに号令を出した時に硬直があるため、すぐに回避行動に移れずに敵の攻撃を受けてしまう事が多々ありました。
敵に吹き飛ばされた時に受け身を取るアクションが無いのも惜しい!
ダウンしてしまうと起き上がるのに少し時間が掛かるので受け身は欲しかったです。
あとは他のアクションゲームにありがちな超必殺技やパワーアップ的な要素も欲しかったなぁ。
まとめ

- ジブリ風の世界観やキャラクターデザインが好き
- シンプルなアクション戦闘が好き
- ハック&スラッシュ要素が好き
- ストーリーの出来を重視する
- キャラクターの描写を重視する
- 面倒くさがり
『二ノ国II レヴァナントキングダム』は、ストーリー面はご都合主義な展開が多いので正直あまり評価できません。
せめてキャラクターが魅力的ならある程度補えたと思うのですが、薄いキャラばかりなのも残念でした。
広大なワールドマップなのに町が思っていたよりも少なかったのも惜しい点です。
しかし、戦闘システムは癖が強かった前作よりも取っ付きやすくなったため、アクション戦闘が嫌いでなければ楽しめるでしょう。
ハック&スラッシュ要素もあるので、キャラを強化することに快感を覚える方ならハマってしまうかも!?
ストーリーやキャラに関してはかなり辛口で書きましたが、ビジュアルや音楽はハイレベルですし、やりこみ要素も豊富です。
細かいことを気にしないやりこみ重視の方なら楽しめるでしょう!
プレイ時間:42時間
個人的評価:C
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