
こんにちは、雪月あきら(@snowmoon0328)です。
今回はPS3のアクションRPG『ニーア レプリカント』の感想を書きました。
荒廃した世界観と個性的なキャラが魅力の作品ですよ!
アクションゲームとしては粗い部分もありますが、それを補うほどストーリーやBGMの完成度が非常に高いんです!
本作は『ドラッグ オン ドラグーン』(DOD)シリーズのスタッフが開発した作品です。
初代DODと繋がりがあるストーリーですが、僕はDODシリーズをプレイしたことがありません。
しかし、DODをプレイしていなくても十分にストーリーを楽しむことができました!
Xbox 360では『ニーア ゲシュタルト』というタイトルで発売されました。
そちらはゲームの内容はほとんど同じですが、主人公が厳ついおじさんで、ヒロインのヨナは妹ではなく娘となっているんです。
おじさん主人公でプレイしたい人はこちらが良いでしょう!
難易度は3段階あります。
僕はノーマルモードでプレイしました。
- 人間達の絆と狂気が描かれるストーリー
- 個性的なキャラクター達
- 二周目からが本番!
目次
作品情報
製品名:ニーア レプリカント
対応機種:
- プレイステーション3
- Xbox 360(ニーア ゲシュタルト)
※赤字は筆者がプレイしたバージョン
ジャンル:アクションRPG
発売元:スクウェア・エニックス
開発元:キャビア
発売日:2010年4月22日
CERO:D
画像出典:公式動画
評価点
深く練られた設定と感動的なストーリー

個人的にニーアレプリカントのストーリーは今までプレイしたゲームの中でもトップクラスだと感じました!
妹や仲間たちの絆が本当に尊いんですよ!
流れ自体は、とあることがきっかけで魔法の力を得た少年ニーアが病気の妹ヨナを助けるために奔走するという王道なものです。
王道ですが設定がとても深く練られているため、ありきたりなストーリーだとは思いませんでした。
設定資料集を読めば、「こんな部分までしっかり設定を作っているのか!」と驚くことでしょう!
終盤では衝撃の事実が明らかになりますよ!
サブクエストのストーリーも面白いものが多いです!
灯台のおばあちゃんに関するクエストや、本作のストーリー設定の根幹に関わるクエストは特に印象的でした。

一方で人の憎しみや狂気が描かれることも多いのがニーアの特徴です。
主人公のニーアも魔物への憎しみを抱えたキャラですし、カイネもある魔物への復讐だけを目的に生きていました。
旅の途中で出会う人物の中にも、闇を抱えた人間が何人か存在します。
そんなキャラたちも優しい一面や仲間想いな面が描かれるので好きになれました!
本作は妹や仲間たちとの絆がしっかりと描かれているので、終盤は涙腺が緩みまくりでしたよ…。
最後に重要なのが二周目での描写の追加!
二周目は青年期から開始となりますが、冒頭であるキャラの過去がノベルパートとして語られます。
ムービーや移動・戦闘時の会話も大幅に追加されるのですが、それによって一周目では分からなかった事実が判明するんです!
エンディングも変わるので、本作をプレイする人は最低でも二周目まではクリアして頂きたい!!
荒廃した世界観

本作の世界ではある事件がきっかけで文明が失われ、人々は中世の時代のような生活をしています。
フィールドには鉄橋の跡があり、文明が栄えていた頃の名残を感じました。
個人的にこのような荒廃した世界観は大好物です!
条件を満たせばイノシシに乗ってフィールドを爆走できますよ!

ダンジョンのデザインも魅力的です。
神殿のダンジョンはファンタジー感があって気に入りました!
一方で工場など、文明が発達していた頃の名残りがあるダンジョンも存在します。
特に青年期で訪れるとある施設は、高度な技術と人の業を感じられました。
造語詞が印象的なヴォーカル入りBGM

個人的にニーアレプリカントの音楽は全ゲームの中で一番好きです!!
音楽はMONACAの岡部啓一さんが担当されました。
本作の音楽はヴォーカルやコーラスを用いた曲が非常に多いのが特徴です。
単に曲のクオリティが高いだけでなく、ゲームの演出との相乗効果が素晴らしい!
エミ・エヴァンスさんと中川奈美さんの透き通った歌声がとても印象的なんです。
造語詞のヴォーカル曲が荒廃した世界観とマッチしているためとても心地良く感じました♪
村のBGMである「イニシエノウタ」が特にお気に入り!
普段はインスト版が流れており、噴水の前で歌っているデボルさんに近付くとヴォーカル版になるといった演出があります。
戦闘曲版の「イニシエノウタ/運命」はオープニングムービーや重要なボス戦闘で使用されるので特に気に入りました!
フィールド曲や各キャラのテーマ曲も素晴らしいです!
特にカイネのテーマは彼女の優しさを感じられる曲調でとても癒やされました♪
ラスボス戦の曲はパートの使い分けが素晴らしく、合間のイベントシーンと完璧にマッチしていて非常に完成度が高いです!
個性的かつ魅力的なキャラクター

ニーアレプリカントの登場人物はどのキャラも強烈な個性と魅力を持っています。
仲間たちの絆はとても強いので、終盤の展開は涙無しには見られません!
僕はゲームで泣くことはほとんどありませんが、本作はガチ泣きしました!
魔物を憎む主人公のニーアや魔物憑きのヒロインであるカイネは悲しい過去を背負って生きてます。
それでも優しさを失っていないところが2人の魅力だと感じました!
彼らの仲間想いな性格には本当に泣かされます…。
レプリカントのキャラはみんな好きですが、個人的に白の書と実験兵器7号が特に好きです!
どちらも強烈な外見ですが、プレイしている内にだんだん可愛く見えてきました(笑)
他にも
- ニーアたちを気にかけてくれる村の歌姫「デボル」「ポポル」
- サブクエストで印象的な灯台のおばあちゃん
- 何かと報われないロボット山の兄弟
- 少年期に出会う好奇心旺盛な「仮面の王」
など、魅力的なキャラクターばかりです!
そんな彼らも、時には狂気に駆られることも…。
キャラクターを重視する人には特にオススメの作品ですよ!
読み応えがあるノベルパート
たまに挿入されるノベルパートも印象的でした。
神話の森のイベントやあるキャラの回想などはノベルゲームのように文章と音楽だけでストーリーが進行します。
これは好みが分かれるところですが、ノベルパートのストーリー自体はとても良くできているので引き込まれてしまいました!
まさかアクションRPGでサウンドノベルを体験できるとは…!
特に2周目冒頭のあるキャラの回想の物語は、そのキャラの内面をより深く知ることができるのでとても印象に残りました。
厨二病歓喜なワードエディット
特徴的なシステムのひとつがワードエディット。
敵を倒すとたまに手に入る「ワード」を武器や魔法に付加させて強化することが可能です。
他のRPGでいう武器アビリティのようなものではありますが、武器や魔法の名前の前後につけることができるので厨二病感あふれる名前にすることが可能ですよ!
(例:第八の贖罪の「黒の槍」が、牙で切り裂く)
ワードはたくさんの種類があり、中には厳しい入手条件のものもありますが、可能な限り集めてカッコいい厨二武器・魔法を作りましょう!
不満点&気になったところ
大味なバランスのアクション

本作はぶっちゃけ槍ゲーです!
青年期からは槍が使えるようになるのですが、これが強すぎるんです!
攻撃力がとても高く突進攻撃が便利なので、終盤は槍ばかり使ってしまいました。
少年期は苦戦する場面も少しはありましたが、青年期は槍のおかげでほとんど苦戦しませんでした。
両手剣は重量があるので攻撃スピードが遅いですが、攻撃力が高く一度に大量のマモノを斬ることができるので上手く使えば爽快感があります。
しかし、その重量のせいで素早いボスが相手だとあまり活躍できません。
少年期から使っている片手剣は扱いやすいのですが、攻撃力が低いのでどうしても槍に出番を取られがちです。
魔法はたくさんの種類が存在しますが、「黒の手」と「黒の槍」の2つがあれば大抵はなんとかなります。
しかし、他の魔法は威力が低かったり、癖が強くて扱いづらかったのでほとんど使わないものもありました。
グラフィックはやや粗い

他のPS3で発売されたリアル調のゲームと比べると、本作のグラフィックはやや粗く感じました。
キャラのモデリングは髪の毛の質感や顔の造形に少し癖があるので、好みが分かれるポイントでしょう。
グラフィックの粗さは、荒廃した世界観による雰囲気やムービー演出の良さでカバー出来てますけどね!
魔法などのエフェクトも白の書によるものは格好良いのですが、それ以外のエフェクトは安っぽく感じました。
特に敵の魔法はほとんどが同じエフェクト(通称イクラ)なんです。
しかし、イクラエフェクトは続編のオートマタでも使われていたのでこれが『ニーア』シリーズらしさなのかもしれません(笑)
ストーリーを深く理解するためには設定資料集が必要

ニーアレプリカントはゲーム単体でもとても感動できました!
しかし、「ニーア ザ・コンプリートガイド+設定資料集 GRIMOIRE NieR」でしか明かされていない設定もたくさんあります。
中にはとても重要な設定もあるので、ゲーム内でもう少し明かして欲しかったです。
主人公の過去の話など、ゲームに入れるのは不可能なほどキツいエピソードもあるんですけどね…。
設定資料集には小説もあり、そこで衝撃の事実が判明したりするので読み応えがありますよ!
ストーリーをより深く楽しみたい方にはオススメです!
まとめ

- 設定やストーリーを重視する
- キャラクター達の絆の深さに感動したい
- BGMや演出も重視する
- 荒廃した世界観が好き
- アクションゲームとしての面白さを求める
- 残酷な描写が苦手
- 周回するのが嫌い
アクションRPGとしては大味な作品ですが、それを補うほどストーリー、世界観、音楽、キャラクターに魅力がある作品です!
ダークな雰囲気の作品ですが、ノーマルモードでも難易度はあまり高くありません。
アクション初心者の方でもクリア可能なので、ストーリーやキャラクターを重視する方なら間違いなく楽しめるでしょう!
特に仲間との絆の描写を重視する人には絶対プレイして頂きたいです!!
プレイ時間:約40時間(全てのエンディングを見るまで)
個人的評価:A
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