
こんにちは、雪月あきら(@snowmoon0328)です。
今回はPS4ソフト『ファイナルファンタジーVII リメイク』(FF7R)のレビューを書きました。
プレイステーション初期に発売されたFF7を現在の技術でリメイクした作品です。
ミッドガル脱出までが描かれるのですが、オリジナル版よりも大幅に肉付けされているので十分なボリュームがありますよ!
最初は分作(分割商法)にするのはどうなんだと思いましたが、これは分作になるのも納得のクオリティです!
そんなFF7Rの感想を伝えたいです!
- ファイナルファンタジーVIIを現在の技術でリメイク
- アクションバトルとコマンドバトルの融合
- ミッドガル脱出までが大幅に肉付けされたストーリー
目次
作品情報
製品名:ファイナルファンタジーVII リメイク
対応機種:プレイステーション4
ジャンル:アクションRPG
発売&開発元:スクウェア・エニックス
発売日:2020年4月10日
CERO:C
評価点
大幅に肉付けされたミッドガル編

「FF7のリメイクは分作?ミッドガル脱出までしか描かれないのならボリューム少ないんじゃないの?」
そう思う方もいるでしょう。
しかし、FF7Rはそのミッドガル脱出までのストーリーが数倍ボリュームアップしています!
ウォールマーケットや列車墓場では新たなエピソードも追加されました。
歩いているとスラムで暮らす人々の声が聞こえてくるので、彼らの苦労やたくましさが伝わってきましたよ!

アバランチメンバーのエピソードも追加され、描写が大幅に増えたことでオリジナル版よりも彼らに愛着が湧きやすくなりました!
特にジェシーはティファとエアリスに続く第3のヒロインと言っても良いほど!
原作キャラはもちろん、新キャラクターも魅力的!

主人公のクラウドは元々はクールなだけでなくギャグキャラの要素もある面白いキャラです。
しかし映像作品の『アドベントチルドレン』や『キングダムハーツ』シリーズなどではクールな面ばかり強調されていました。
(それはそれでカッコいいですけどね!)
リメイク版ではオリジナル版の雰囲気を再現したクラウドだったので一安心♪
女性キャラとの会話では思春期の男子みたいな反応を見せたり、とある場所ではノリノリだったりと見ていて微笑ましかったです!
やはりクラウドはこうでなくちゃ!

仲間キャラの描写も増え、より魅力がアップしました!
上述のようにアバランチメンバーのエピソード追加だけでなく、ティファやエアリスとの会話も増えてます。
特にバレットはオリジナル版以上にハイテンションなキャラになり、ヤバい奴っぽさがアップしましたが見ていて面白かったです(笑)
しかし決める時は決めてくれる熱いキャラなので好きですよ!

リメイク版の新キャラクターも魅力的です!
- 何かと世話を焼いてくれるアパートの大家「マーレ」
- バトルレポートのマテリア開発やVRミッションでお世話になる天才少年「チャドリー」
- スピードを追求するライバル(?)ソルジャー「ローチェ」
- ドン・コルネオの側近のクールキャラ「レズリー」
- 美しさを求める蜜蜂の館のオーナー「アニヤン」
この他にも何人か新キャラクターが存在します。
どのキャラも強烈な個性を持っているので好きになれました♪
超クオリティのグラフィック

アンリアルエンジン4で制作されたFF7Rのグラフィックは国内でもトップクラス!
キャラのグラフィックはFF15よりもリアルになり、髪の毛のジャギー(輪郭のギザギザ)も目立たなくなりました。
アクションシーンも大半はリアルタイムグラフィックですが、映像作品『アドベントチルドレン』にも劣らないほどの迫力ですよ!
リアルタイムでアドベントチルドレン以上にリアルなキャラを動かせる日が来るとは!

マップのグラフィックも非常に気合が入ってます!
スラムから見上げるミッドガルのプレートは大迫力!!
ミッドガルはこんなにも巨大だったんですねぇ。

鉄クズだらけの風景は廃墟好きにはたまりません!
PS4作品とはいえ、よくこれだけの鉄クズを描画できたなぁと思いました!

オリジナル版の時点で綺麗だったエアリスの家のデザインもさらに美しくなりました!
ここだけ違う世界みたいです♪
アクションとコマンドを融合させたバトルシステム

本作のバトルはパッと見アクションバトルに見えますが、実際はアクションとコマンドを融合させたバトルシステムです。
通常攻撃を当てればATBゲージが溜まっていき、魔法やアイテムはATBを消費して使用するのが特徴です。
ポーションがぶ飲みによるゴリ押しができないので、ATBゲージの管理は重要ですよ!
ATBゲージを使って猛攻撃を仕掛けるべきか、回復するために使うべきかと考える楽しさがあります!
敵にはBURSTゲージが設定されており、BURST状態にさせれば敵の動きが止まってダメージ倍率が上昇するので大ダメージを与えるチャンスです!
イメージ的にはアクション要素が加わったFF13と言ったところでしょうか?
BURST状態の敵にリミット技(必殺技)や大ダメージを与えるアビリティを使用すれば、ガンガン削ることができるので爽快ですよ!

魔法はオリジナル版と同じように「マテリア」を武器や防具に装着することで使用可能です。
本作は敵の弱点をつくことも効率良くダメージを与えるためには重要なので、各属性のマテリアを鍛えておくと良いでしょう!

アクション戦闘が苦手という方もいるとは思いますが、本作にはイージーモードも存在します。
難易度がガクッと下がるので、アクションに自信が無い方やストーリーを早く進めたい方もご安心を!
さらに戦闘時は自動でアクションを行い、プレイヤーはコマンド選択に集中できるクラシックモードも存在するんです!
コマンド選択時は動きが超スローになるので、焦ることなく選択可能ですよ♪
リメイクされたBGMと新規BGMのクオリティが凄い!

名曲揃いなFF7のBGMも生演奏でリメイクされました!
編曲と新規BGMの作曲はFF13シリーズの浜渦正志さんと鈴木光人さんが担当されていて、どの曲も非常にハイクオリティ!!
実を言うと発売前はリアルな映像に合わせて映画音楽みたいになり、ゲーム音楽らしさが薄れてしまわないかという不安がありました。
しかし本作のBGMはカットシーンに合わせた曲もあるものの、原曲の雰囲気を壊さない良質なアレンジとなっています!
特にエアバスター戦で流れる「更に闘う者達」のアレンジ曲は原曲の良さを活かしつつ壮大さをアップさせた神アレンジ!!
新規BGMも名曲揃いですよ!
神秘的な列車墓場の曲や本作の新要素「フィーラー」のテーマであるコーラス曲、緊張感あふれるヘリガンナー戦のBGMが特に気に入りました♪
ヴォーカル入りの曲もいくつかありますよ!
チャプター開始時以外は基本的にロード無し!

ゲームプレイ時は一部を除いて基本的にロード画面が挿入されません。
カットシーンの挿入も一瞬ですし、シームレスでゲームプレイに繋がるので没入感が凄い!
流石にチャプター開始時やリトライ時はやや長めのロード画面が挿入されますが、頻度は低いのであまり気になりませんでした!
とてもリアルで美麗なグラフィックなのにロード時間を気にすることなくプレイできるのは嬉しかったです♪
不満点&気になったところ
改善の余地が多いバトルシステム

FF7Rのバトルは緊張感があってとても面白いのですが、続編で改善してほしい部分がいくつかあります。
- ボスが硬すぎる
- ボス戦でカットシーンが入るとBURSTゲージがリセットされる
- 回避アクションが役に立たない
- 仲間への指示出しや作戦の設定がほしかった
本作のボスはかなりHPが高く、どのボスも倒すのに時間がかかりました。
長期戦になりがちなので、あと少しというところで全滅してしまった時はとても悔しかったです(泣)
おそらくはBURST状態にすることを前提に設定されているのだと思いますが、それを考慮してもHPが多すぎると感じました。
おまけにカットシーンが入るとBURSTゲージがリセットされるのでストレスを感じたことも…。
バトル中にカットシーンが入るのは臨場感がありますが、BURSTゲージはリセットしないで頂きたかったです。
回避アクションやCPU操作の仲間が役に立たない点も気になりました。
敵の攻撃を回避しようとしても避けられないことが多く、場合によっては普通にダッシュした方が避けやすいことも。
自動で動いている仲間は特定のマテリアを装着していないと魔法を使ってくれません。
メニュー画面でCPUの行動パターンを決められると良かったです。
ただ、本作のバトルは完全アクションではなくコマンドバトルの要素がある独特なシステムです。
キャラを切り替えて自分で動かすこと前提なのでしょう。
全体的なゲームテンポが悪い

本作は寄り道要素もあるとはいえ、基本的にはリニア(一本道)進行です。
しかしリニア進行のゲームとしては全体的にテンポが悪いと感じました。
- 移動時にスピードが制限されることが多い
- 狭いところや細い道を進むことが多い
- 街道やダンジョンがやたら長く、面倒な仕掛けも多い
- 上述のやたら時間がかかるボス戦
街道やダンジョンがやたら長いのにも関わらず、移動時の会話に合わせるためか移動スピードが制限されるところは気になりました。
狭い道やダンジョンの仕掛けも早くストーリーを進めたいと思っていたので面倒に感じた点です。
ロード画面を極力挟まないための工夫なのかもしれませんが、次回作での改善に期待します!
流血描写が全くと言っていいほど無い

FF7Rはリアルなグラフィックになりましたが、流血描写が全くと言っていいほど無いのが気になりました。
敵の兵士を斬りつけるシーンでも血は1滴も流れません。鈍器かな?
過度にグロテスクな描写は苦手ですが、これだけリアルなグラフィックで全く血が出ないのもそれはそれで違和感があります。
オリジナル版で印象的だったとある場面の血の描写もマイルドなものに変更されたのは残念でした。
CERO:Cなら血を描写しても問題ないと思うのですが…。
ある新設定は好みが分かれそう(ネタバレのため格納)

リメイク版の新設定「フィーラー」はオリジナル版のファンにはかなり好みが分かれるところだと思います。
詳しい説明は省きますが、このフィーラーの存在によって今後の展開が原作と変わる可能性が出てきたからです。
僕は楽しめればそれでも良いと思ってますが、原作に忠実なリメイクを求めていた人には受け入れられないかもしれません。
まとめ

- 現在の技術で制作されたFF7をプレイしたい
- 戦略的なアクションバトルを楽しみたい
- 廃墟好き
- 1作で完結しないのが嫌
- ゲームテンポの良さを求める
グラフィックだけでなくストーリーやシステムにも大幅に変更が加えられた『ファイナルファンタジーVIIリメイク』は、もはや新作と言っても良い作品です!
オリジナル版も発売された当時としては衝撃的な作品でしたが、あまりの進化っぷりに感動してしまいました!
これなら分作になるのも納得ですよ!
一方でやたら硬いボスや移動のテンポの悪さなど、続編で改善してほしい部分も存在します。
これらの欠点がなくなれば、さらなる神リメイクへと進化できるでしょう!
プレイ時間:30時間
個人的評価:A
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