
こんにちは、雪月あきら(@snowmoon0328)です。
今回は『ファイナルファンタジーX』の続編
『ファイナルファンタジーX-2』(FF10-2)をレビューしました。
FF10-2は悲壮感が漂っていた前作とは対照的に、明るい雰囲気の作品です。
特に前作では清楚系ヒロインだったユウナが露出度の高い服を着て二丁拳銃を操る姿はPS2版発表当時は衝撃を受けました!
イベントシーンも軽いノリのものが多く、前作とは大幅に雰囲気が異なるので賛否が分かれる作品でもあります。
しかし奥深い戦闘システムや、永遠のナギ節が訪れたスピラでの新たな争いを描いたシナリオなど、魅力は様々!
インターナショナル版ではドレススフィアやリザルトプレートの追加だけに留まらず、魔物を捕獲して仲間にできる「クリーチャークリエイト」や「魔物コロシアム」など、様々な要素が追加されました。
さらにダンジョンRPG『LAST MISSION』まで追加収録!
PS2版発売当時としては大盤振る舞いなソフトとなりました!
僕はPS2版(インターナショナル版)とSwitch版をプレイしました。
今回レビューするのはSwitch版です。
- 永遠のナギ節が訪れた後の世界を描いたストーリー
- スピーディーかつ戦略的なアクティブタイムバトル
- 序盤から様々な場所に行ける自由度の高さ
前作の内容に触れている部分があるので、前作未プレイの方は注意してください!
目次
作品情報
製品名:ファイナルファンタジーX-2(内容はインターナショナル版がベース)
対応機種:
【オリジナル版】
- プレイステーション2
【HDリマスター版】
- プレイステーション3
- プレイステーション4
- プレイステーション・ヴィータ
- Xbox One
- ニンテンドースイッチ
- Windows(Steam)
※赤字は筆者がプレイしたバージョン
ジャンル:RPG
発売元:スクウェア・エニックス
開発元:スクウェア(オリジナル版)、Virtuos(HDリマスター版)
発売日:2019年4月11日(PS2版:2004年2月19日)
CERO:C(PS2版はB)
PS2版との違い

【全リマスター版共通】
- 画質・グラフィックの向上。画面比率も16:9に変更。
- メインキャラの3Dモデルを一新。
- BGMがPS2の内蔵音源からサウンドトラックの音源に変更。
- インターナショナル版ベースで音声は日本語。
【PSVita版・Switch版携帯モードのみ】
- 移動時に画面をタッチすることでクイック回復が可能。
- 戦闘時に画面をタッチすることでドレスアップの演出短縮の設定が可能。
【PS4版以降】
- サブキャラクター、モンスター、マップのグラフィックが更に向上。
- ロード時間の短縮。
評価点
進化したアクティブ・タイム・バトル

バトルシステムは前作のじっくり考えて行動できる「カウント・タイム・バトル」から
シリーズおなじみの「アクティブ・タイム・バトル」に回帰しました。
前作と同様に、行動によって次のターンが回ってくるまでの時間が変わります。
本作ではATBゲージが溜まっている状態の味方キャラを同時に攻撃させることができます。
タイミングが合えばコンボとなりダメージアップが狙えますよ!

FF10-2のバトルで特徴的なのが、ドレスアップによるジョブチェンジ!
戦闘中にリザルトプレートにセットしたドレスフィアを選択すれば、瞬時に別のジョブへと変更できるんです。
状況によって白魔導士に変身して回復したり、戦士やガンナーに変身して一斉攻撃したりと臨機応変な戦い方ができますよ!
より強力な「スペシャルドレス」も存在しますが、一回の戦闘で全てのドレスに変身するという条件があるので使いこなすのは難しいです。
もちろん、使いこなせればとても強力ですよ!
人々の争いを描いたストーリー

FF10-2は普段のノリは軽めですが、考えさせられる部分も多いストーリーだと感じました。
個人的には明るいノリのシーンも好きですよ!
前作のラストで不死身の怪物「シン」が消滅し、スピラに「永遠のナギ節」が訪れました。
それによって世界の常識が大きく変わったため、青年同盟や新エボン党などの新たな組織ができ、人々は対立します。
世界から脅威が去ったとしても、争いがなくなることは無いのだと改めて思いました。
それでも新しい時代を一生懸命生きる人々は魅力的に感じます!
魅力的なキャラクター

ユウナは前作ではスピラの平和のためには自己犠牲も厭わないキャラでした。
前作と本作の中間の話を描いた映像作品『永遠のナギ節』でも、人々の悩みを聴くために大忙しの毎日を送っていましたからね。
しかし、本作では誰にも利用されることなく、楽しい冒険の日々を送る姿が描かれています。
ユウナがやっと自分らしい人生を送れるようになったのは、前作プレイヤーとして嬉しく思いました!
新キャラも魅力的なキャラだらけです!
いつの間にか仲間になっていた女戦士パインはクールな性格がカッコいい!
それでいて明るい性格のユウナやリュックと仲が良いので微笑ましく感じました♪
暴走しがちなカモメ団のリーダーであるアニキを支えるダチはクールで頼りになりますし、天才少年のシンラ君は謎だらけですが子どもらしい反応を見せることもあって魅力的です!

ライバルのルブラン一味は事あるごとにユウナ達の前に立ちはだかります。
時には邪魔をしてくることもありますが、どこか抜けている部分があるので憎めません!
ヌージを想うルブランは可愛らしく感じることもありました。
さらに進化したグラフィック

リアルタイムグラフィックは前作よりも表情豊かになりました!
とくにユウナ達カモメ団は様々な表情を見せてくれますよ♪
バトルでのドレスアップ演出も気合が入ってます!

プリレンダムービーも前作に劣らずハイクオリティ!
特にオープニングやストーリー終盤のライブシーンには衝撃を受けました!
松枝賀子さんと江口貴勅さんによるBGM

本作ではFFシリーズおなじみの植松伸夫さんは不参加で、前作のBGMは1曲も流れません。
しかし、FF10-2のBGMもクオリティ自体はとても高く名曲揃い!
昔は前作のBGMが1曲も使われていないことを不満に思ったりもしましたが、新たな時代が来たことを表現するためにあえて作曲者を変更したのでしょう。
平和が訪れたスピラに相応しい明るいBGMが多めです。
一方でシリアスなイベントでは重々しい曲や、「ユウナのバラード」のようにしんみりさせてくれるピアノ曲も存在します。
本作のメインテーマ曲「久遠 ~光と波の記憶~」は、前作のような雰囲気を感じさせてくれる名曲ですよ♪
アンダーベベルで流れるBGMやラスボス戦のBGMは緊迫感のあるオーケストラ調です!
あるイベントで流れる倖田來未さんの「1000の言葉」もムービーの演出とマッチしていてお気に入りです♪
モンスターやサブキャラを仲間にできるクリーチャークリエイト

インターナショナル版以降はモンスターを捕獲できる「クリーチャークリエイト」という要素が追加されました。
もちろん捕獲したモンスターは戦闘に参加させることもできますよ!
操作はできませんが、中には強力なモンスターもいるので探してみましょう!

更にモンスターだけでなく、人間キャラも仲間にすることが可能です。
本作のストーリーで登場したキャラはもちろん、前作のパーティキャラも仲間にできますよ!
(ワッカだけは仲間になりません。ボール攻撃の処理が難しかったのだとか。)
自由度の高さ

前作FF10はリニア進行(一本道)のゲームでした。
FF10-2では最初から飛空艇を所有しているため、序盤から前作で訪れたほとんどの場所に行くことが可能です!
本編ストーリーを進めるだけならマップ選択時にアクティブリンクの表示がある場所を選択すれば迷いません。
しかし、本作ではサブイベントが豊富に存在します。
アクティブリンクだけを追っていけば前作よりも速くクリアできますが、寄り道をすればするほど濃いストーリーを味わえますよ!
永遠のナギ節が訪れたスピラをすみずみまで探索してみましょう!
本作には複数のエンディングがあります。
コンプリート率を100%にすることで見れるエンディングもあるので、FF10-2のストーリーを完璧に楽しみたい方はやりこみましょう!
不満点&気になったところ
スキップできないイベントシーンや演出が多い

前作ではイベントシーンのスキップ機能がありませんでしたが、本作では追加されました。
…と言いたいところですが、スキップできるシーンとできないシーンがあり、その基準はイマイチ分かりません。
というかスキップできないシーンの方が多く感じました。
おまけにボイスやイベントをスキップするとコンプリート率が上がりません。
本作もイベントシーンが長いので、全てのイベントをスキップできるようにして頂きたかったです。
また、中盤以降のボスは前作で言うところのオーバードライブ技を連発してきます。
敵の大技はどれも演出が長めです。
基本的なバトルスピードが速い分、大技を何回も使用されると前作以上にテンポが悪く感じてしまいました。
ドレスアップだけでなく、敵の技演出もカットできるようにして頂きたかったです。
ダンジョンの仕掛けが分かりづらい

本作のダンジョンはアスレチック的な要素が追加されました。
Bボタン(PSでは×ボタン)を押しっぱなしにすることで、崖や台などを登ったり、ジャンプして渡ったりすることができるんです。
それ自体はダンジョンのギミックとして面白いのですが、一部のダンジョンは台がスイッチになっていることが分かりづらいところもありました。
そのせいで何十分も迷ってしまったことも…。
ボス戦前にセーブポイントが無いことが多い

前作ではボス戦前には大体セーブポイントがありました。
しかし、本作ではボス戦前にセーブポイントが無いパターンが多いです。
本作のボスは強敵ぞろいなので、全滅してしまうことも多々ありました。
全滅してしまうとセーブしたところからやり直しなので、結構前まで戻されてしまいます。
ダンジョンをすみずみまで探索した後にボスに挑んで全滅し、30分くらい無駄になってしまったこともありました(泣)
ボス戦前にはセーブポイントが欲しかったです。
まとめ

- 緊張感のあるバトルシステムが好き
- 前作のその後が気になる
- 自由度の高さを求める
- モンスター集めが好き
- 露出度の高い服装の女性キャラが苦手
- 軽いノリが苦手
- 前作のような切ないストーリーを求めている
軽いノリのシーンや露出度の高い女性キャラクターの多さ、前作から一新されたBGMなど、前作が好きだった方には好みが分かれる要素が多いです。
しかし、本作のストーリーも考えさせられる部分があったので個人的には楽しめました!
スピーディーかつ戦略的なバトルは完成度が高いので、バトルシステム重視の方には特にオススメですよ!
前作のその後のストーリーが気になる方にもプレイして頂きたいです。
プレイ時間:18時間
個人的評価:A
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