
こんにちは、雪月あきら(@snowmoon0328)です。
今回は『アークザラッドIII』の感想を書いてみました!
3の舞台は前作から3年後。
荒廃した世界で懸命に生きる人々の様子が描かれてます。
前作のエンディングの内容的に続編は出ないと思っていたので、3が出ると発表された時は驚きました!
本作にも前作からデータのコンバート機能があります。
しかし、前作のように追加イベントが発生することはなく、恩恵も微々たるものなので3からプレイしてもあまり問題はありません。
- 前作の3年後が舞台
- ギルド仕事を中心として展開するストーリー
- ゲームテンポは大幅に向上
本記事には前作『アークザラッドII』の終盤の内容が含まれています。
前作未クリアの方は注意してください!
目次
作品情報
製品名:アークザラッドIII
対応機種:
- プレイステーション
- プレイステーション3(ゲームアーカイブス)
- プレイステーション・ポータブル(ゲームアーカイブス)
- プレイステーション・ポータブル・ヴィータ(ゲームアーカイブス)
※赤字は筆者がプレイしたバージョン
ジャンル:シミュレーションRPG
発売元:ソニー・コンピュータエンタテインメント
開発元:アーク・エンタテインメント、ダイナマイト
発売日:1999年10月28日
CERO:A
評価点
前作の問題点が改善された戦闘

アークザラッド3では攻撃のモーションや魔法のエフェクトが前作よりも短くなりました。
さらに、複数の敵を同時に倒すと同時に消えてくれるようになったのでゲームテンポは大幅に向上!
サクサクと戦闘を進められますよ!
ただ、通常攻撃が前作よりアッサリしすぎという意見もあるので、前作をプレイした方には物足りないかも?
前作では範囲技を使用する時はカーソルの中心に敵がいないと使えませんでしたが、本作では中心に敵がいなくても使えます。
また、本作は属性がしっかり機能しており、敵とは反対の属性の武器や特殊能力で大ダメージを与えられるようになりました。
特殊能力の使い勝手が上昇してますよ!
属性攻撃を吸収する敵もいるので注意!
美麗なグラフィック

ドット絵はアニメーションのパターンが豊富な前作の方が好みですが、本作のドット絵はキャラの頭身が上がったので見栄えが良くなったと感じました。
街やダンジョンは3Dグラフィックになり、立体感UP!
魔法やアタッカードのエフェクトも3DCGで描かれており、前作以上の迫力を味わえましたよ!

ムービーは前作から大幅に進化!
前作のムービーは飛行船や建物の崩壊シーンばかりでしたが、本作ではキャラクターもムービーに登場するようになりました。
当時の基準で考えればかなりクオリティの高い3DCGムービーでしょう!
魅力的なキャラクター

主人公アレクはハンターに憧れる少年です。
癖の無い性格ですが、正義感が強く、仕事熱心なところに好感が持てました。
14歳とは思えないほど有能なキャラですよ!
お調子者の「ルッツ」やモンスター好きでしっかり者の「テオ」、男勝りな性格の「シェリル」など、仲間たちも魅力的です。
どのキャラも出会いのシーンは丁寧に描かれますし、後半のある重要アイテムを入手するイベントでは全員に見せ場がありますよ!

旅の途中で前作キャラも登場します。
ほとんどのキャラは参戦しませんが、アレクたちをサポートしてくれます。
一時的に仲間になるトッシュ、シュウ、エルクはとても強いので頼りになりますよ!
ギルド仕事で登場するサブキャラクターも個性的です。
個人的にはフラレ虫のスパイシーが好きです(笑)
トラブルメーカーの商人一家やライバルハンター達など、個性的なキャラクターばかりですよ!
大災害から復興中の世界

アークザラッドの世界は前作の終盤で発生した「大災害」によって、一度は滅亡しかけました。
しかし、生き残った人々によって徐々に復興が進んでいます。
大災害の爪痕が大きく残っている場所もありますが、前作の主人公たちの行動が無駄にはならなかったのは良かったと感じました。
前作のエンディングはパーティキャラ以外は全て滅亡したとも取れる描写でしたからね…。
荒廃した世界ゆえに困っている人が多いので、ハンターとして助けてあげましょう!
安藤まさひろさんの音楽
アークザラッド3のBGMも良曲揃いですよ!
個人的にオープニングムービーで流れる「アークザラッドのテーマ」は3のバージョンが一番好きです。
サントラだと短くなっているのが本当に残念(泣)
各キャラクターのテーマや戦闘曲、アカデミー関連の曲は特に印象に残りました♪
フィールドの曲も冒険のワクワク感が出ていてGood!
パワーアップしたギルド仕事

アークザラッド3では前作で好評だったギルド仕事がパワーアップしました!
ギルド仕事はただの作業ではなく、様々な人達との出会いが待っています。
前述したように個性的なサブキャラクターが多く、連続したストーリーになっている依頼もあるんです!
依頼はモンスター退治のような単純なものだけではなく、ミニゲーム、カード集め、人口調査など様々です。
バリエーション豊かな仕事でプレイヤーを飽きさせないようにしている点は好感が持てました!
本作では請け負っている仕事をメニュー画面でいつでも確認できるようになりました。
ギルド仕事の比重が大きい本作では、すぐに確認できる機能はありがたかったです!
いくつかの依頼をこなしていくと、ストーリーを進めるための重要な仕事が入ってきますよ!
本作はストーリー進行もギルドを通じて行います。
豊富な寄り道・やりこみ要素

モンスターカード収集、アイテム・ウェポン合成、カジノなど、本作にも様々なやりこみ要素があります。
アイテムやウェポンの合成はパターンが豊富です!
協会で合成のヒントを貰えるので、上手く活用しましょう。
最強クラスの武器や防具を作成した場合は、そのアイテムの名前を自由に決められますよ!
カジノは5種類のミニゲームがあります。
チップを貯めると強力な武器やアイテムと交換できるので是非やりましょう!
不満点&気になったところ
前作を軽視する展開

アークザラッド3は前作のファンから批判されることがありますが、その原因は終盤のストーリー展開。
終盤で前作のあるキャラの犠牲は何だったのかと言いたくなる展開があるんです。
冷静に考えれば前作ではそれができない状況だったのですが、本編で説明不足なので無駄死にに見えてしまいました。
また、前作では「キメラ研究所」という施設で非人道的な実験が行われてきました。
しかし本作ではその研究所の痕跡や実験体の生き残りなどは一切確認できません。
そういった前作の要素も絡めていけば、もっと面白いストーリーになったのではと思います。
本作のあるパーティキャラは出身があの街なので、そこをもっと掘り下げてほしかった!
前作が関わらない部分でも、おかしな展開はあります。
特に伝説のモンスター「飛炎」のカードを明らかに釣り合わないコモンカード3枚と交換してもらって、別の大陸に行くためだけに使用する展開はどうかと思いました。
他のサブキャラはそんなことをせずに普通にその大陸に移動していたのに…。
アレクが主人公とはいえ完璧すぎる

主人公アレクはステータスが全体的に高めで、ほとんどの武器・防具を装備可能です。
特殊能力は攻撃、回復、状態異常と便利な魔法が揃っているので、あらゆる状況に対応可能!
オマケに14歳でありながら人間性も素晴らしいので隙がありません(笑)
完璧超人なのは主人公だから良いとして、ほとんどの武器・防具を装備できるのは流石にやりすぎ!
難易度が低い

本作ではバトルで苦戦することはほとんどありませんでした。
前述のようにアレクがかなり強く、ルッツの「フェイタルダガー」(敵のHPを1/10にする)やテオの「アタッカード」による全体攻撃が強力だからです。
事前にモンスターをカード化する必要があるとはいえ、シミュレーションRPGでお手軽に全体攻撃ができるのはどうかと思いました。

中盤に訪れる「デンジャードーム」で強力な武器・防具を容易に入手できるのも、ヌルゲー化の原因のひとつです。
デンジャードームはアイテムを賭けて一対一で戦う闘技場なのですが、相手のレベルは選んだキャラと同じになるので、余程下手な戦い方をしない限り負けることはありません。
勝てば基本的には自分が賭けたものよりも良いアイテムが貰えるので、強力なアイテムを量産し放題です。
程よい難易度でプレイしたい方は封印しましょう!
(それでも難易度低いですが)
前作キャラはスポット参戦
前作キャラはトッシュ、シュウ、エルクの3人が使用できますが、特定のイベントのみ参戦なので最後までパーティに入れることはできません。
3のキャラを活躍させたいというシナリオの都合もあるので仕方ない部分ではありますが…。
また、前作キャラは特殊能力が4つしかありません。
どの技も強力ですが、前作ではたくさんの特殊能力が使えたので物足りなかったです。
前作で好評だった要素が削除
本作では
- モンスターを仲間にする
- アイテムレベルの概念
- 武器の熟練度
- 本編とは関係ないダンジョン
などのやりこみ要素が削除されてしまいました。
本作も単体で見ればそれなりにやりこみ要素はありますが、凄まじいボリュームの前作とどうしても比べてしまいます。
開発会社が変わったので仕方がないところではありますが…。
本作もラストダンジョンに突入すると戻れない

本作もラストダンジョンに入ってしまうと、二度と出られません。
前作ではラストバトル直前から戻れるようにすると、シナリオ的に問題が発生してしまうのでまだ分かります。
しかし、本作はラスボス手前から戻れてもシナリオ的に不都合は生じません。
戻れるようにしても良かったのになぁ。
ラスダンに突入する前に、やり残したことがないか確認しておきましょう!
念の為に突入前のセーブデータを残しておくことをおすすめします。
まとめ

- 前作のその後が知りたい
- キャラクターを重視する
- 難しいゲームが苦手
- 前作を軽視する展開が許せない
- 歯ごたえを求める
アークザラッド3も単体で見れば決して駄作ではないのですが、完成度が高すぎた前作とどうしても比べてしまいます。
生き残った人々が助け合いながら生きている描写は良いのですが、前作を軽視する展開はどうかと思いました。
そのため、前作未プレイのほうが楽しめる可能性があります。
難易度は低めなので、難しいゲームが苦手な方にはオススメできます。
前作ほどではありませんが、やりこみ要素もあるのでそれなりに長く楽しむことができるでしょう!
プレイ時間:約20時間
個人的評価:C
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