
こんにちは、雪月あきら(@snowmoon0328)です。
今回は『アークザラッドII』のレビュー記事を書きました。
前作は単体ではボリューム不足なのが難点でしたが、2は様々な新要素が追加されて超大作シミュレーションRPGに進化!
新主人公エルクの物語から始まり、精霊をめぐる旅の続きも描かれますよ!
前作のクリアデータをコンバートすることができます。
コンバートすることで前作のアイテムやキャラのレベルを引き継ぐことができ、序盤に前作キャラ視点のイベントが追加されますよ!
- 前作の続きを描いたストーリー
- 前作と比べ物にならないほどの超ボリューム!
- やりこみ要素盛り沢山!
目次
作品情報
製品名:アークザラッドII
対応機種:
- プレイステーション
- プレイステーション・ポータブル(ゲームアーカイブス)
- プレイステーション・ヴィータ(ゲームアーカイブス)
※赤字は筆者がプレイしたバージョン
『アークザラッドII』はプレイステーション3には対応してません。
ジャンル:シミュレーションRPG
発売元:ソニー・コンピュータエンタテインメント
開発元:ジークラフト
発売日:1996年11月1日
CERO:A
評価点
半端無いボリューム!

アークザラッド2はディスク1枚のゲームとは思えないほどの超ボリューム!!
ストーリーだけでも前作の倍以上の長さです。
さらに、寄り道・収集要素が盛り沢山!
- 仲間モンスター集め
- モンスター図鑑のコンプリート
- レアアイテム集め
- 鍛冶屋での武器・アイテム強化
- 封印の遺跡などのメインストーリーに関わらないダンジョン
- ギルド仕事や手配モンスター
- 豊富なサブイベント
- 隠しキャラのストーリー
やりこみ要素全てに手を出せば膨大な時間がかかるでしょう!
そのため完全攻略と言えるほどやりこむのは、攻略本があっても難しいです。
しかし、挑戦する価値は十分ありますよ!
モンスターを仲間にできる

今作のヒロイン、リーザの「ラヴィッシュ」という技でモンスターを仲間にすることが可能です。
特定の施設で進化させたり技を覚えさせることもできるので、モンスター集めに夢中になってしまうでしょう!
もちろんモンスターだけのパーティを組むことも可能です。(一部のイベント戦闘を除く)
強力なモンスターを仲間にできれば冒険が有利になりますよ!
相変わらず魅力的なキャラクター達

今作の主人公「エルク」は暗い過去を背負っていますが、それを感じさせない程の男らしさと熱さを秘めていると感じました!
戦闘ではステータスのバランスが良く、補助魔法を一通り覚えるので仲間を強化して戦えるところが魅力です。
専用のアクセサリーを装備すれば、ステータスが数レベル分アップするので主人公にふさわしい性能となりますよ!
前作の主人公「アーク」も人間的に成長しており、頼れる存在になりました。
戦闘では前作ほどの強さはありませんが、優秀な回復魔法と弱体化魔法で活躍できますよ!
それゆえに回復勇者と呼ばれることもありますが(笑)
2から登場した他のキャラクター達もそれぞれ見せ場があるので、とても魅力的に感じました!
大勢のパーティキャラがいるのに、嫌なキャラや空気なキャラがいないのは凄い!
前作の続きを描いたストーリー

アークザラッド2では新主人公エルクのストーリーから開始します。
前作をプレイした人は「前作の続きはどうなったんだよ!」と思うことでしょう。
しかし、序盤から前作の悪の組織が関わってきますし、アーク達が乗っている飛空艇「シルバーノア」が過去にどのような使われ方をしていたのかも冒頭で明らかになります。
エルクは幼い頃、その組織に一族を皆殺しにされました。
組織に捕らわれていたリーザなど、2から登場するキャラの中には、悪の組織の被害者といえるキャラが存在するんです。
被害者側の描写を入れることで、前作以上に主人公側の戦う理由が明確になっていると感じました。
時には絶望的な展開が描かれることも…。
彼らはその組織の野望を止めるために、ある場所に集結。
そこで前作のアーク達との邂逅を果たします。
そこからは本格的に前作の続きが描かれ、しっかりと完結します。
(前作からコンバートすれば、序盤にもアーク達を操作するイベントが追加されますよ!)
ラストの展開はかなりの衝撃!
前作でモヤモヤした人にこそ、是非プレイして頂きたいです!
さらにハイクオリティになったドット絵

前作の時点で出来が良かったドット絵は、粗い部分が減ってさらに細かい描き込みに進化!
通常攻撃のモーションも前作同様に数種類あり、イベントシーン用のモーションも豊富に存在します。
(流石にキャラが多すぎるからか、HPが低い状態の待機モーションは正面のみになりましたが)
攻撃や魔法のエフェクトも綺麗になりましたよ!
名曲揃いのBGM
アークザラッド2も安藤まさひろさんが音楽を担当されました。
前作の名曲たちもほとんどが使用されてます。
本作で追加されたBGMも名曲揃いですよ♪
特に「エルクのテーマ」は彼のキャラクターにピッタリな熱い曲です。
2回しか使用されませんが、どちらも熱いシーンなので印象に残りました!
回想シーンで流れる「思い出」や「怒り」「悲しみ」等、イベントシーンの曲は特に良い曲が多いと感じました。
シャンテが歌う「Musicman」も大人の雰囲気があってお気に入り♪
エンディング曲としてではなく、期間限定イベントのためだけにヴォーカル曲を用意するとは贅沢ですねぇ!
もちろん街や戦闘の曲も名曲揃いですよ!
特にボス戦で流れる曲は、非情な戦いの雰囲気を盛り上げる名曲です!
コンプリート版のサントラには収録されていないので、サントラ購入を考えている方は注意しましょう。
(2単体のサントラに収録されてます)
豊富なギルドの仕事

本作ではハンターズギルドで仕事(サブクエスト)を請け負うことができます。
ギルドの仕事は、ただモンスターを倒したり特定のアイテムを集めるだけの単調なクエストではありません。
仕事の1つ1つにしっかりとイベントがあるので、ストーリーの一部と考えることができます。
中には笑えるイベントもありますよ(笑)
一方で本編のストーリーにも関わるシリアスなイベントも…。
ギルドには指名手配モンスターの手配書が貼ってあります。
倒せばお金とギルドポイントが貰えますよ♪
手配モンスターは貴重なアイテムを持っていることがあるので、遭遇したら盗んでみるのがオススメです!
依頼をこなしたり、指名手配モンスターを倒したりするとギルドポイントが貯まっていきます。
ギルドポイントを一定まで貯めると受けられる特別な仕事もあるので、仕事を次々と請け負いたくなるでしょう!
アイテムの成長・強化

アーク2では武器や防具だけでなく、薬草や復活の薬などのアイテムも装備することができます。
装備して戦闘を重ねると、アイテムもレベルアップして強化されます。
鍛冶屋を利用することで早くレベルアップさせたり、装備時の特殊効果を追加したり、武器の最大レベルを上げたりできるんです。
非常に時間がかかりますが、やりこめばとんでもない攻撃力の武器を作ることもできますよ!
自由度の高さ

本作は超ボリュームゆえに自由度の高さもかなりのもの!
中盤で前作のキャラが仲間になって、グレイシーヌのシナリオを終えてからは行くことができるエリアが一気に広がります!
本編を進める前に世界中を巡って依頼をこなしたり、本編とは無関係なダンジョンでアイテムを手に入れまくるのがオススメです。
この辺りから敵も強くなってくるので、準備は入念に行いましょう!
不満点&気になったところ
戦闘のテンポが悪い

本作の一番の不満点として挙げたいのが
「敵を倒した時の金をばら撒くエフェクト絶対いらなかっただろ!」
ということです。
(小学生の頃は面白い演出だと感じていて好きだったのはナイショ)
本作では敵を複数同時に倒したときに1体ずつ倒れるモーションが入り、お金をばら撒くエフェクトが追加されたため戦闘に時間が掛かります。
前作までは同時に倒したら同時に倒れ、お金をばら撒くエフェクトも無かったのに改悪されてしまいました。
魔法の演出も相変わらず長いものが多いです。
(目が痛くなるエフェクトは減りましたが)
属性がほとんど機能していない

アーク2では属性の影響はほとんどあって無いようなものです。
そのため複数の属性技を持つゴーゲンよりも、MPが最も高く便利な補助・状態異常魔法を覚える闇属性のサニアの方が魔法使いキャラとして優秀なんです。
ゴーゲンは伝説の魔導師なのに…。
属性がしっかりと機能していれば、アークも回復勇者などと言われなかったかもしれません。
ステータスの問題もありますが(汗)
ただし、光属性の攻撃はアンデッドモンスターを一撃で倒せるので他の属性より優遇されています。
(他の属性だと大ダメージを与えても必ずHPが1残ります)
アイテムを持てる数が少ない
本作には膨大な量のアイテムが存在するのに、持てる数が少ないのが残念!
武器、防具、消費アイテム合わせて99個しか持てません。
アーク2はアイテムの種類が非常に多いので、99個では全然足りないんです。
アイテムコレクターにとっては辛い仕様でしょう(汗)
アイテムひとつひとつにレベルが設定されている関係で、同じアイテムでも個数分の枠を使います。
そのため、たくさんのレアアイテムを取っておきたい場合は回復アイテムを持てる量も少なくなります。
せめて倍くらいは持てるようにしてほしかったですが、倍でも全てのアイテムを持つには全然足りません。
モンスターは防具やアイテムを装備できない

モンスターは防具やアイテムを装備できないので、どうしても人間キャラに劣ってしまうのが残念!
せっかくモンスターを仲間にできるのに、武器以外は装備できない仕様のせいで終盤はあまりモンスターを使いませんでした。
ただでさえアイテムの種類が多いのに、モンスター用の防具まで作るのは大変だったのでしょう。
せめてアイテムが装備できれば…。
ただし、防具を装備できない欠点を補うほど強力なモンスターもいるので探してみましょう!
ラストダンジョンに入ると戻れない
本作ではラストダンジョンに突入してしまうと、二度と出ることができません。
やり残したことがあったら取り返しがつかないので、突入前のセーブを残しておいたほうが良いでしょう。
一応ラストダンジョンでも買い物をしたり、鍛冶屋の利用やモンスターのクラスチェンジをすることはできます。
しかし、世界には様々なレアアイテムが眠っています。
サブイベントが豊富にあるので、ラストダンジョンに突入する前に世界各国を回り、しっかりと準備を整えておきましょう!
まとめ

- 自由度の高さやボリュームを求める
- キャラクターを重視する
- 前作の続きが気になる
- ボリュームが多すぎるゲームが苦手
- 暗いシナリオが苦手
アークザラッド2は細かい欠点もありますが、それが気にならなくなる程の魅力とボリュームがある作品です!
数あるS・RPGの中でもトップクラスでお気に入りですよ!
自由度が高いS・RPGをやりたい方には特にオススメです!
このゲームを極めようとしたら100時間あっても足りないでしょう。
2単体でも楽しめますが、できれば前作とセットでプレイして頂きたいです!
プレイ時間:約80時間(やりこめば100時間は超えます)
個人的評価:S
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